2020/03/20 01:15

日本における抽象絵画のパイオニアの一人、村井正誠作のリトグラフが入荷致しました。
と、さも旧知のように記載しましたが、不勉強につき村井正誠氏のことを今回の入荷と共に存じ上げた次第で、検索したところ世田谷美術館で現在”村井正誠 あそびのアトリエ”展が開催していることを知り、後学のため行ってきました。
コロナウイルスによる臨時休校の影響で砧公園は平日にも関わらず大変な賑わいでしたが、美術館自体は来館者もそれほど多くなく、ゆっくりと作品を鑑賞することが出来ました。
立体造形から自身が収集した民藝品にはじまり、「線の時代」から「黒の時代」「色の時代」と様々な作品及びその変遷を目の当たりに出来る見ごたえのある展覧会で、個人的には「線の時代」の作品群が一同に介した展示スペースは特に一見の価値があるかと思います。
また「黒の時代」は黒の絵の具がカビやすく、作品保管に適していないため数年で終結した、という人間くさくも微笑ましい?エピソードなども各所に盛り込まれているのも良かったです。
世田谷区等々力に隈研吾設計の村井正誠記念美術館もありますが、事前予約が必要だったりと中々にハードルが高いため、まだご覧になっていない方はこの機会に是非お立ち寄り頂くことをお勧めします(4/5まで開催しています)

※今回入荷した画像のリトグラフの詳細につきましてはhttps://coshiki.base.shop/items/27173053をご覧下さい。

〈洋画家・村井正誠(1905-1999)・・・・・戦前は新時代洋画展や自由美術家協会、戦後はモダンアート協会の創立メンバーとして、画壇に新風を送り続けた抽象絵画のパイオニアで、1939年からは世田谷区中町に自宅兼アトリエを構え、終生この地で創作を続けた。〉